ホワイトニングのメカニズムについて

こんばんは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日は朝起きたら外が一面の霧でびっくりしましたが、その後は晴天でした。
今回は歯を白くするホワイトニングがどのようなメカニズムで行われるのについてまとめてみます。

歯の構造とホワイトニングのメカニズムの関係

歯の構造 歯の構造はその最表層に人体の中で最も硬い組織「エナメル質」で覆われ、
それより深い部分に黄褐色の象牙質(神経が入り込んでいる硬い組織)があり、さらに歯の中心部分に歯髄(神経)があります。
エナメル質はほとんどが無機質で構成されていますが、わずかに有機質の部分があります。その有機質が着色し、歯の変色となって現れてきます。
また、エナメル質は年齢を重ねるごとに次第に磨り減って薄くなります。一方、象牙質は歯髄を守る為の反応としてむしろ厚みを増していきます。
新しく出来た象牙質を第2象牙質と呼び、歯髄の大きさが次第に小さくなっていきます。
従って象牙質の色が次第に目立つようになります。これが年齢による歯の黄ばみ現象です。

マスキング効果

歯をホワイトニングすることで歯の表面(エナメル質の表面)の着色を白くします。 続いてエナメル質の中にある有機物が漂白されます。
しかし、象牙質までは漂白されないと考えられています。 エナメル質は半透明な構造で、
たとえエナメル質内の着色有機物を全て白くしたとしても、象牙質の色が透けて見えてしまい、歯は白く見えません。
エナメル質は小柱構造(小さな小柱が束になっている)のためどうしても光が通過しやすく、象牙質の色が透けて見えてしまいます。
ホワイトニング剤の作用は歯の着色有機物を白くするだけでなく、エナメル質表面の構造を角状から球状に変化させています。
こうなることで光の乱反射が起こり象牙質の色が透けて見えなくなります。 これをマスキング効果と言います。

マスキング効果
エナメル質表面の構造が角状から球状に変化した様子を示しています。

酸素基(強いフリーラジカル)

口腔内で化学分解された酸素基(強いフリーラジカル)が、エナメル質に浸透し、着色部分(有機質)だけに作用する為、
象牙質の構造を変える事なく色調を明るくする事が出来ると考えられています。

歯が白くなるしくみ
オフィスホワイトニングでは過酸化水素(35%)を使用し、ホームホワイトニングでは過酸化尿素を使用します。
過酸化尿素は約8時間かけて分解して過酸化水素と尿素に分解します。
そのため薬剤の効果を最大限に引き出すには夜就寝中に8時間使用するのが理想的です。
一方、過酸化水素の分解は早く、すぐに漂白効果はなくなりますので、オフィスホワイトニングに使用されます。
過酸化水素の分解は酸化作用で進みます。ヒドロキシラジカル(OH-)やスーパーオキサイドアニオン(O2-)などの
活性酸素が生成し、歯の中ある有機物の色素を酸化して漂白していくのです。

親知らずの抜歯のこと、インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科までお越し下さい。

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