食いしばりをしていると出来るでっぱりの骨

こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日の久喜は9月に入った途端に台風の影響で一日雨が降っていて涼しいです(^-^)

さて歯の話ですが、今日の午後に急患で口の中に出来物が出来たので診てほしいと言う方が来ました。
実際に見てみると下顎の舌側に少しぽこっと出っ張りがありました。
結論から言うとこれは食いしばりや、歯ぎしりをする方に出来る骨隆起と言うもので
全く危険なものではありませんとご説明しました。どうも患者さんはネットで調べて癌なんじゃないかと
心配されたようです。情報の氾濫する現代社会の問題点ですね!
ということで骨隆起に関して書きます。

口の中に、コブのような硬いふくらみを感じることはありませんか?鏡で見ると、まるで歯ぐきが腫れたように見えるため、慌てて歯科医院を訪れる人もいます。もしも痛みのない硬いふくらみがある場合、それは骨隆起である可能性があります。この骨隆起、放っておいても問題がないことがほとんどなのですが、時々手術して取り除いた方が良い場合があります。骨隆起とは一体何なのか、どのような場合に治療が必要なのかをご説明します。

骨隆起とは

骨隆起とは外骨症(がいこつしょう)とも呼ばれ、骨が過剰に発育した状態のことを言います。転移したり広がったりすることはありませんので、腫瘍のような身体にとって害をなすものではありません。そのため、骨隆起があることで生活に支障がなければ、特に治療をする必要性もありません。
 骨隆起は子供の時に見られることはほとんどなく、年を取るとともに出現し、男性よりも女性に多く見られる傾向があります。大人の半数ほどの人に見られるとも言われていますので、ありふれた症状の1つだと言えるでしょう。
 
 一般的に40歳~60歳くらいから膨らみが出現します。稀に20代でも見られることがあります。小さな膨らみがずっと同じ大きさでとどまることもありますが、だんだんと大きくなっていく場合もあります。一旦膨らみが生じると、自然に小さくなるということはありません。
 なお、上あごの中央部分に骨隆起ができるときの膨らみは1つだけということが多いですが、下あごに出る場合や奥歯付近に出る場合は左右対称に2つ出ることが多いです。
歯茎の腫れとの見分け方
 初めて骨隆起を見た人は、単に歯茎が腫れているだけなのか考えてしまうでしょう。じっくりと隆起部分を見ると、歯茎が薄くなり、中の骨が透けて見えることがあります。このように中の骨が透けて見えるときは、単なる腫れではなく骨隆起だと予想することができます。
 また、骨が盛り上がってできているものが骨隆起ですので、押すと硬いという特徴もあります。歯茎の腫れは押すと弾力を感じますので明らかに触った感じが異なるのです。
骨隆起の原因
 骨隆起の原因は、現在のところはっきりとはわかっていませんが、次のような要因を可能性として挙げることができます。
・噛み合わせるときなど、歯に力がかかることで生じるもの
・遺伝によるもの
・炎症性の刺激によるもの
骨隆起のできやすいところ
 では、骨隆起は口の中のどこにできることが多いのでしょうか。
1.口の天井の部分(口蓋隆起こうがいりゅうき
 口の天井の部分(口蓋)の真ん中にボコッと1つ出ます。骨の形によっては2~4個ほどぼこぼことしているように見えることもあります。この部分の骨隆起が大きく成長すると、発音に影響が出て、鼻にかかったような話し方になる場合があります。
2.上の奥歯の外側の歯ぐき(上顎隆起じょうがくりゅうき)
 上奥歯の外側に長く左右対称に現れます。歯列の外側に隆起が表れますので、大きく成長すると、顔の外から触っても膨らみを感じることができます。
3.下の歯の内側の歯ぐき(下顎隆起かがくりゅうき)
 下の歯の内側に左右対称に丸くぽこぽことできる場合が多く見られます。歯列の中央部~前方に出ることが多いので、舌を奥に移動させるとよく見えます。大きくなると舌の動きの妨げになることがあり、話したり食事をしたりする際に違和感を覚えることがあります。
次回は骨隆起の治療について書きます。

親知らずの抜歯のこと、インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科クリニックまでお越し下さい。

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