ビスフォスフォネート剤とは?

こんにちは!
いしはた歯科院長の石幡一樹です。
熱こそないのですが、風邪でだるいし、声が出にくい状況で
どうにか診療を行っている状態です((+_+))夏風邪にはまいりました(ー_ー)!!
午後も辛そうですが、頑張っていきます。

今回は前回の骨粗鬆症に関する記述に引き続いて骨粗鬆症の治療薬で
最もポピュラーなビスフォスフォネート剤について書きます。

骨粗鬆症の薬として使用頻度が高いのがビスフォスフォネート剤です。
この ビスフォスフォネート剤 がどのような薬であるかをできるかぎり簡単に解説したいと思います。
ビスフォスフォネート剤の元となる薬剤は、今から50年程前から存在していました。
ヨーロッパの水は 硬水であるため 水道管が詰まりやすいことが問題でした。
この硬水による 詰まりを抑制するために 『ピロリン酸』という薬剤が使用されていました。
こうしたことが背景となり、人体での石灰化 予防薬として この『ピロリン酸』の研究が行われるようになってきました。
人体での効果を得られるようにさまざまな開発が行われ、ビスフォスフォネート剤が開発されたのです。

これが、なぜ骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と関係があるのかと言いますと
ビスフォスフォネート剤は、石灰化を抑制する濃度よりはるかに低い濃度で使用すると
骨に高い吸着性をもつことにより、協力な骨吸収抑制作用をもつことが分かったのです。
これが、現在の骨粗鬆症(こつそしょうしょう)治療薬としての元になっています。

日本では、1996年にビスフォスフォネート剤であるエチドロネートが臨床利用され、
2007年からは第三世代のビスフォスフォネート剤であるリセドロネート(経口薬)が開発され
2010年現在 骨粗鬆症治療薬の第一選択肢となっています。
ビスフォスフォネート剤は、骨粗鬆症治療薬以外にも さまざまな治療に使用されています。
乳ガン、肺ガン、前立腺ガン などでみられる 骨転移 や 病的骨折、脊髄圧迫、高カルシウム血症
などの予防にも使用されています。また、最近の研究では、骨転移を抑制するだけでなく、
骨組織におけるガン細胞の容積を減らす作用も報告されています。
このようにビスフォスフォネート剤は、さまざまな治療に対して有効性が報告されているのです。

先にもご説明したように骨折は、高齢者にとって大きな問題であり、
厚生労働省の『平成19年度 国民生活基礎調査』によると要介護の原因として
転倒・骨折によるものが全体の9%となっています。これは、要介護の原因第5位です。

アレンドロネートやリセドロネートなどのビスフォスフォネート剤は、
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)に対して非常に高い効果を発揮しています。 臨床試験においても
閉経後骨粗鬆症において40%以上、ステロイド性骨粗鬆症においては70%以上
の骨折リスクを低下させることが報告されています。
このようなこともあり、日欧米では骨粗鬆症治療薬の約60%がビスフォスフォネート剤になっているのです。
しかし、良いことだけではありません。 問題点も起こってきているのです。
次回はビスフォスフォネート剤の問題点についてまとめてみます。

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