骨の硬さとインプラントの関連性について

こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日の久喜は曇りで昼過ぎから小雨が降っております。そしてやや肌寒いですね。

さて今回の歯の話ですが、先日インプラントをしていたら骨質が大変柔らかい方がいたので
今回はこの骨質について書いてみます。骨の固さって個々で変わるのと思われるかもしれませんが
歯の硬さと同じく、骨の固さも個々の患者さんでかなりの違いがあります!!!
以下にインプラントと骨量、骨質の関連について記します。

IDCインプラント研究会のホームページより
インプラントと骨

世界的な骨量と骨質の評価は、1985年にレックホルムとザーブによって発表されたものが、
一般的です。これはX線の診査と臨床的評価でされるものです。

骨量:
タイプA 大部分の歯槽骨が残存している
タイプB 歯槽骨に中程度の吸収が認められる
タイプC 大部分の歯槽骨が吸収している
タイプD 顎骨に吸収が認められる
タイプE 顎骨に著しい吸収が認められる

骨質:
タイプⅠ 顎骨の大部分が皮質骨により占められている
タイプⅡ 中は密度の高い海面骨を、外は厚い皮質骨でおおっている
タイプⅢ 十分な強度をもった密度の高い海面骨を、薄い皮質骨がおおっている
タイプⅣ 密度の低い海面骨を、薄い皮質骨がおおている

骨量

骨量とはインプラント治療に用いることのできる骨の量のことです。
抜歯を行いますと、時間の経過と共に歯を支えていた骨(歯槽骨)は吸収していきます。
これは、インプラント治療を行うときに、利用したい骨がどんどん少なくなっていくのです。

前歯と奥歯の骨を比べると、上下共に前歯の骨の方が、骨量が豊富です。
前歯のインプラント治療ができないほどの骨が吸収することは少ないです。
(審美的に修復するのは難しいです。)これに対して奥歯は骨吸収により、インプラント治療を困難にすることがあります。
下の奥歯であれば、歯を支えていた骨(歯槽骨)の下にある神経までの距離が短くなってしまうのです。
このことは、インプラントの長さを制限してしまいます。(現在では骨の造成や、神経移動術により治療可能であります)

上の奥歯であれば、上顎洞という空洞があります。ここまでの距離が短くなり、
十分な長さのインプラントを用いられないことがあります。
(現在では上顎洞への骨造成サイナスリフト、上顎結節・蝶形骨を利用するインプラント、
頬骨弓を利用するザイゴマインプラントにより治療可能です)ちなみに当院では危険を伴うので
このようなインプラントは行っておりません!!!

ちなみに下顎は上顎に比べて骨量が豊富なことが多いです。
また、骨には皮質骨というしっかりした外側の骨と、海面骨という柔らかい内側の骨があります。
下顎はこの皮質骨というしっかりとした骨の割合が上顎に比べて多いのです。

骨質

骨質とは、骨密度のことを指します。ある程度の骨密度が高い方が、インプラントの埋め込みに有利です。
インプラント治療の埋め込みの時には、しっかりと固定することで骨との結合が高まります。

この骨質と骨量は、インプラント治療成功にどれくらい影響するものなのでしょうか。様々な論文の報告があります。
1969年にブローネマルクの論文では、骨密度はインプラントが長期にわたって機能するための重要な要素として考えられてきました。
1977年には骨質タイプⅣや骨量タイプEは、インプラントの失敗に影響を与えると報告しました。
しかし、1993年のバハトの論文では、骨質・骨量に影響なくインプラント治療が行えたと発表しています。
これらのことから、現在では骨質が悪い(柔らかい)時には、インプラント埋め込み手術(一次手術)後の治癒期間を延長することで、骨質の良い(硬い)時と同様な骨との結合状態(オッセオインテグレーション)になると、考えられます。

※骨吸収は、歯の喪失後の期間が吸収に大きく影響します。ただし、個人差が大きいものです。
上記にインプラントと骨の関係をIDCインプラント研究会のホームページよりお借りしました。
ちなみに先日インプラントをした患者さんは骨量はタイプBでしたが、骨質がタイプⅣでした。
60歳以降の女性では閉経に伴い、カルシウム量が減るのでこのような傾向があるのではないかと
私なりに考察しました。このような患者さんではストローマンインプラントを使用していても
歯を作るための型とりまでに通常の2倍程度の時間待つべきだとされています。
、またCTを事前に撮ることで骨についての様々な情報は得ることが可能です。

インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科クリニックまでお越し下さい。

久喜市 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき
2018年6月18日

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