親知らず抜歯後に続く痛み

こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日の久喜は午前中曇り⇒突然の雨⇒晴れと忙しい天気です。
でも割と暖かいです。来週からは一気に冬っぽくなるようですが!

今回は親知らずの抜歯後に生じやすいドライソケットについて掲載します。
覚悟を決めて親知らずを抜いた後、痛みが一週間以上も続いて辛い。予想外に長引いてしまうと不安になりますよね。
これはドライソケットかもしれません。ドライソケットとは抜歯した骨の部分がむき出しになってしまうことです。
とても痛みが強くつらいものですよね。ドライソケットは主に下の歯の親知らずを抜歯した時に起こり、
発生率は2~4%ぐらいです。今回はドライソケットになってしまった後の対処法と
ならないようにする予防法についてお伝えします。ぜひ参考にしてください。

1.ドライソケットとは

主に下の歯の親知らずを抜いた後に起こり、抜歯した穴が血液で覆われず骨が直接お口の中にむき出しになっている状態のことです。本来、骨は歯茎に覆われていなければいけないのですが、抜歯後何らかの原因で骨の上で血液が固まらなかったため(かさぶたが出来なかったため)、骨の上に歯ぐきが作られず、骨の表面が出たままになっています。食事の際、物が入ると直接骨に触れるために強い痛みを伴います。

2.ドライソケットの症状チェック

下に書いたような症状に心当たりがある方はドライソケットの可能性が高いです。チェックしてみてください。
・抜歯後2~3日で痛みがでてくる
・ズキズキと激しく痛む
・痛みが長引いて弱まらない(2週間程度、あるいはそれ以上)
・特に飲食時の刺激で痛む

いかがでしたか?ドライソケットは親知らずだけではなく、抜歯をした後にはどの歯にも起きる可能性があり、特に下の親知らずを抜いた時に多く起こります。それは下の親知らずの抜歯は難しく、骨を削ることで傷口が大きくなり細菌に感染しやすいことが理由と考えられています。ですから、下の親知らずを抜いた後は特に要注意です。

3.ドライソケットを招く7つの原因

3-1.うがいを何度もしてしまう

歯を抜いた後のうがいが最も大きな原因です。抜歯後は口の中に血がにじむのが気になって何度もうがいをしてしまう人が多いのですが、うがいは固まり始めた血液(血餅けっぺい)を洗い流してしまいます。せっかくできたかさぶたを剥がしてしまい、骨が出てしまいドライソケットになります。

3-2.何かを吸う動作をする

ストローで飲み物を飲んだり、鼻をすすったり、咳をすると血餅も一緒に吸い出してしまう可能性があり、骨がでてしまいます。できるだけ避けてください。

3-3.喫煙をする

喫煙は血管を収縮させる作用があるため、酸素がうまく運ばれずに傷の治りを遅らせてしまいます。抜歯したところの治りも遅くなり、ドライソケットになりやすくなってしまいます。出来れば抜歯前後の10日くらいは禁煙をしたほうがいいでしょう。

3-4.血が止まりにくくなることをする

飲酒、激しい運動、熱いお風呂など、血液の循環がよくなる動作は血が止まりにくくなり、血餅ができにくくなります。抜歯当日はこれらの動作を控えるのが望ましいでしょう。

3-5.舌で傷口を触ってしまう

抜歯した後は傷口に食べ物がひっかかったり、詰まったりして気になるものです。ですがあまりたくさん触らないようにしてください。食べ物だと思って取りのぞいたものは血餅かもしれません。また、舌で傷口を開いてしまうことによる細菌感染でドライソケットを引き起こすこともあります。

3-6.硬い食べ物を食べる

硬い食べ物が傷口にあたると傷口が開いて治りを遅らせる原因になります。抜歯後は傷口に食べ物があたらないように、ゼリーやヨーグルト、お粥など軟らかいものを食べるようにしてください。また、食べないと体力が落ちてしまうのでしっかり栄養は取るようにしてください。

3-7.歯医者の腕

抜歯をする際に周りの骨を傷つけすぎたり、時間がかかり骨が空気に触れる時間が長いと、骨が回復する時間が長くなります。そこに血液のかさぶたが少なくなるとよりドライソケットが悪化し易くなります。

4.ドライソケットの痛みを取る方法

4-1.痛み止めと抗生物質

痛いときには我慢せずに痛みどめを飲んでください。強い痛みの時は4時間程度しか効きませんが、徐々に痛みが引いて来ればのむ時間も空けていくようにしてください。また、抗生物質も途中で止めず飲み続けてください。効きにくいようであれば抗生物質を変更します。

4-2.ぬるい食塩水で穴を洗浄してから薬をつめる

ぬるい生理食塩水で抜いた穴をきれいに洗浄し、ガーゼに抗生物質を塗ったもの、あるいは抗生物質の軟膏を穴につめておくと随分楽になります。ただし、ガーゼをつめた場合は清潔を保つためにガーゼ交換が必要であり、通院していただくことになります。

4-3.麻酔をしてもう一度出血させる

ドライソケットの原因の大半はかさぶたができなかった、あるいははがれてしまったことによるので、もう一度出血させて新しくかさぶたを作るという方法です。麻酔をしてからわざと傷口を引っ掻いて出血させます。ドライソケットによる炎症が起きていると麻酔が効きにくく、若干痛みが伴う場合があります。

5.悪化すると危険なドライソケット

5-1.露出した骨が細菌感染してしまう「骨炎(こつえん)」

ドライソケットが悪化すると「急性歯槽骨炎」という骨の炎症をおこすことがあります。骨炎になると抗生物質を長く飲み続けなければなりません。また、この抗生物質を途中で飲み忘れて中断してしまうと抗生物質に抵抗がある細菌が生き残り、骨炎が治りにくくなってしまうこともあります。

5-2.感染した骨の組織が腐ってしまう「骨壊死(こつえし)」

骨炎が長く続くと感染した骨の組織が腐ってしまい、顎の骨の一部を取り除く手術が必要になることが稀にあります。稀ではありますが、あまりにも長く痛みが続くようなら専門の歯科医院や大学病院の口腔外科を受診することをおすすめします。

6.ドライソケットにならないようにするには?

6-1.抜歯後の注意をきちんと守る

ほとんどの歯科医院で抜歯をした後には「抜歯後の注意」を行っているはずです。抜いた直後は以外に痛みがでなくて抗生物質を飲み忘れてしまうという方は多いのですが、簡単に抜歯が終わった時でも油断しないようにしましょう。詳しくは「親知らずの抜歯後に痛みを早く取り除く12の方法」を参考にしてください。

6-2.圧迫止血をしっかりする

治療後に血がにじんできて気になる場合はうがいではなくガーゼを噛むようにしましょう。
ガーゼを傷口にあててしばらくの間強く噛むことで出血を止める事ができます。

6-3.歯を抜く前に口の中を清潔にする

ドライソケットは細菌感染も原因のひとつです。ですので、歯を抜く前に口の中の細菌を減らしておくのはとても有効です。
術前に歯石をとり除き、クリーニングを行うことをおすすめします。

6-4.体調を整える

体の抵抗力が下がるともともと不潔になりやすい親知らずの周りの細菌が活動し、
細菌感染のリスクが上がります。また、疲れている時は痛みもでやすいので、休養をとって体力の回復に努めてください。

7.ドライソケット最新予防法

7-1.特別な材料を使って傷の治りを早める

一般的にはあまり行われませんが絶対ドライソケットにしたくない人はコラプラグという特別な材料を使って傷の治りを早める方法があります。コラプラグとはコラーゲンでできていて、抜歯後にできた穴に詰めてから縫い合わせることでより確実に傷の治りを早めることができ、ドライソケットのリスクをかなりの確率で抑えることができます。保険外診療になりますが、金額は5,000~10,000円程度、抜歯の保険診療代金に加えられます。

7-2.ピエゾサージェリーで親知らずを浮き上がらせながら抜歯する

ピエゾサージェリーとは三次元超音波振動装置で超音波振動を与えることにより、歯を骨の中から浮き上がらせる機械です。ドライソケットは抜歯の侵襲が小さければ小さい程リスクを抑えることができます。以前はトンカチやノミを使いながら親知らずの周囲の骨を砕いて抜歯をしていましたが、今はこのピエゾサージェリーで骨の損傷を少なく抜歯することができます。
以上がドライソケットについてのまとめです。

歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科までお越し下さい。

久喜 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき

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