根尖性歯周炎とは?

こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日の久喜は昨日に引き続いて晴天で過ごしやすいです(^-^)
朝は肌寒いので服装がなかなか難しいですね!

今回は歯の根っこの治療で根の先にある歯根膜で炎症が起きたり、膿を持ってしまったケースに生じる
根尖性歯周炎についてご説明致します。

根尖性歯周炎について

虫歯から生じる病気に根尖性歯周炎というものがあります。
多くの方が一度は経験する病気なので、ここで簡単に説明します。
虫歯が進行して、感染が歯根を通過し、歯槽骨(顎の骨)にまで達してしまうと、根尖性歯周炎が引き起こされます。
根尖性歯周炎は、通常痛みが無く、レントゲンを撮って初めて気づくというのが、ほとんどです。
これを、慢性根尖性歯周炎といいます。これに対し、歯が浮くような痛みから始まり、
我慢できないほどの強い咬合痛・自発痛に到る事が稀にあります。また原因歯の根元の歯茎がぱんぱんに
腫れることもあります。これを、急性根尖性歯周炎といいます。
根尖性歯周炎は、自然治癒することは無く、感染根管治療が成功して初めて治癒する病気です。

慢性根尖性歯周炎

慢性根尖性歯周炎は、通常、全く痛みが無く、自覚されることはありません。
しかし、自覚されなくても、病気は徐々に大きくなっていきますから、放置していいというものではありません。
この病気をレントゲンで見ると、根っ子の先に、丸く黒い塊として写ります。
黒く写るのは、骨が溶けて無くなっているためで、骨が無くなったところには、膿が溜まっています。
病巣がある程度大きくなっても自覚されないのは、嚢胞壁という3層の丈夫な膜によって、
感染がそれ以上広がらないように生体の反応によりブロックされ、その膜内に閉じ込められているからです。
これを歯根嚢胞といいます。感染が、永久にこの膜内に閉じ込めら、かつ、大きくならなければ
問題ないのですが、感染がある以上、膿の量は増えていき、歯根嚢胞は、大きくなります。
ある程度大きくなると、歯の動揺を生じたり、咬んだ時に違和感を生じるようになります。
もっと大きくなると、歯は大きく動揺し、抜歯をせざるをえなくなります。
また、風邪を引いたり、疲れが溜まって体の抵抗力が落ちると感染が急拡大し、急性根尖性歯周炎になって強い痛みを生じます。
従って、このような事態を避けるために、痛みが無くても、治療が必要なのです。

治療法
治療法は、感染源を取り除くことです。この場合、感染源は、虫歯から生じた根管内の細菌ですから、
根管内を殺菌し、無菌状態にしたうえで、二度と細菌が根管内に入らないように緊密に封鎖します。
この感染根管治療が成功すると、根管外(歯槽骨)の細菌は拠り所を失い、免疫細胞によって徐々に排除され、治癒していきます。

急性根尖性歯周炎

急性根尖性歯周炎の多くは、慢性根尖性歯周炎が急性化して起こります。
従って、疲れが溜まったり、風邪を引いたりした時に起こりやすいのです。
症状は強い痛み、特に咬んだ時の痛みがとても強いのが特徴です。
進行すると、増大した膿が、嚢胞壁を破り、骨膜をも破って、歯肉に達し、歯肉が赤く脹れ上がります。
これを、歯槽膿瘍(AA)といいます。歯肉が赤く脹れ上がる前が、一番痛く、
歯肉が脹れると痛みは軽減し、膿が出ると痛みはほとんどなくなります。

治療法
治療法は、歯に穴を開け、根管にファイルを入れて根尖まで通し、根尖の先に溜まった膿が、
根尖から根管を逆流して、外に出るようにします。こうして排膿できると、痛みはなくなります。
その上で、抗生剤を投与し、消炎します。ポイントは、上手く排膿できるかどうかです。
歯槽膿瘍を生じていれば、歯茎の切開をおこなって、排膿させます。
このように、急性根尖性歯周炎の治療は、排膿と抗生剤の投与です。
急性症状が収まれば、慢性根尖性歯周炎のところで説明した感染根管治療を行います。
以上上記に根尖性歯周炎についてまとめました。

親知らずの抜歯のこと、インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科クリニックまでお越し下さい。

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