歯周病と心臓病には深い関連性がある

こんにちは!いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。今日の久喜は風がないので過ごしやすい冬晴れです。先日得する人、損する人という日テレの番組で歯周病予防で心臓病予防が出来ると取り上げていたので今回はそれについて説明致します。最近、歯周病と心臓病との関連について、いろいろマスコミやテレビで取り上げられていますが、今回はそれについての知見を書いてみます。1日に歯を磨く回数が1回未満の人は、2回磨く人に比べて心血管病になるリスクが1.7倍に高まるとする調査結果が、2010年発表されました。口腔内では500種類以上の細菌が、歯の周囲を中心に集団で住み着いています。このうち、虫歯や歯周病の原因となる菌は、それだけでなく全身の健康にも害を及ぼし、場合によっては、心血管病など命を奪う病気にも関与していることが最近明らかになってきました。歯周病とは、歯肉の腫れや出血、口臭などの症状を引き起こし、病気が進むと歯肉がやせ、歯の周りの骨が溶けてきて、歯が抜け落ちてしまう病気です。歯茎についた歯垢(デンタルプラーク)によって引き起こされ、デンタルプラークは細菌の塊(かたまり)のことです。歯周病菌は、歯と歯肉の間にある歯肉溝や歯周ポケットに存在し増殖します。日本は欧米より歯周病患者が多く、特に高齢者の歯周病罹患率は80%前後と高率のようです。心血管病への関与は、歯周病菌又は菌の成分が何らかの形で心臓や血管にまで辿り着くことによって引き起こされると考えられます。その経路として、炎症により破壊された歯肉内に歯周病菌が侵入し、血管から全身に運ばれることが考えられています。また、歯周病菌に対する生体防御反応が心臓病に関与しているとも言われています。口腔内の歯周病菌が増えると、炎症をおこしている細胞から血液中に「サイトカイン」という情報伝達物質が放出されます。サイトカインとは細胞から血液中に分泌されるタンパク質のことで、種類によってさまざまな働きをします。炎症をおこしている細胞がサイトカインを産生し病原体を排除するときに、アレルギー反応のように自分の組織に傷害を与えたり、産生されたサイトカインが心血管病を引き起こすと考えられています。歯周病との関連が強いとされている感染性心内膜炎と動脈硬化について述べてみます。心臓は、血液を体中に送り込むポンプですが、心臓は心膜という膜に覆われています。心臓の外側を覆う外膜と、心臓の内側にあり弁も構成する内膜があります。その心内膜や弁膜に細菌が感染が起こったものを感染性心内膜炎といいます。心内膜や弁膜に血小板やフィブリンからなる血栓が形成され、これに血液中に侵入した細菌が付着して菌塊が増殖、弁膜の破壊や、全身に細菌の感染症が生じる敗血症を引き起こし、最終的には心不全となります。細菌感染が起こる誘因として抜歯などの歯科治療が約半数を占め、その関係は古くから知られています。起因菌としてはデンタルプラークに多いレンサ球菌や歯周病菌も報告されています。感染性心内膜炎歯周病の人はそうでない人に比べて、心筋梗塞などの心血管病にかかるリスクが2倍程高いと言われています。心血管病の中でも最近、注目されているのは、脳卒中、冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)、末梢動脈疾患などの原因となるアテローム性動脈硬化症です。このアテローム性動脈硬化症は、酸素や栄養を運ぶ太い動脈壁の中で炎症細胞、コレステロール結晶等を含む粥腫(プラーク)を形成し、進行すると血栓をつくって症状を引き起こします。欧米に多く、日本には少ないと言われていましたが、生活習慣や食生活の変化とともに日本でも増加傾向にあります。このアテローム性動脈硬化症の危険因子として、糖尿病、高血圧、脂質異常症、喫煙、以外に歯周病のような感染症が挙げられます。アテローム部位から歯周病菌の遺伝子が検出されるなど、その関与が示唆されていますが、その機序は次のように考えられています。歯周病の原因菌であるグラム陰性菌が産生する内毒素(リポ多糖)などの代謝産物が血液に入ると、炎症細胞が増加します。これらの炎症細胞が産生するサイトカインが、血管内皮傷害を引き起こし、炎症細胞を血管内に浸潤・集積させます。これらの反応が動脈硬化のもとになり、粥腫(プラーク)進展・血栓形成を引き起¥こすと考えられます。また、ある歯周病菌は血小板を凝集させる病原性を持っており、凝集した血小板が血栓をつくり、血管を閉塞させる可能性もあると言われています。その他、大動脈瘤部位で歯周病菌の遺伝子が検出されたり、歯周病菌が大動脈瘤の進展を助長しているとの報告があります。またバージャー病は、四肢の末梢血管が閉塞し血管炎を起こし、痛みや潰瘍、壊死を起こす病気ですが、その患者の多くから歯周病菌が検出され、強い関連性があると言われています。歯周病と心血管病の因果関係が明らかになり、また厚生労働省が国民健康づくり運動として提唱している「健康日本21」の中でも、歯周病が全身の健康に悪影響を与える危険因子として位置づけられ、歯周病の予防や治療の重要性が認識されつつあります。徹底した歯周病治療によって、口腔内環境が改善するとともに、血管内皮障害も改善したとの報告もあり、歯周病治療は心血管病の改善に役立つ可能性が示唆されます。高齢化社会を迎えた現在、口腔内環境は全身の健康や生活習慣と深く関わっていることから、口腔ケアの大切さを認識し、その維持・増進に努めることが重要であると考えます。親知らずの抜歯のこと、インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。その時は是非お気軽にいしはた歯科クリニックまでお越し下さい。久喜 歯科 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき

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