歯の喪失の原因について

こんにちは!いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。今日は午前中プールに連れて行き、さらにその後オープンしたばかりの近所の島忠まで歩いていきました。新鮮な鮮魚を扱う角上さんが入っているので夕飯には美味しい刺身を食べました(^-^)小雨が降っていて寒かったですね。さて歯の話ですが患者さんに何が原因で歯を失うのかをよく説明していますが、今回はそれについて詳しく書きます。歯の喪失の原因歯を失う二大原因はむし歯と歯周病で、その割合は同じくらいです。一般的に歯は奥歯から失われる傾向にあり、比較的若いうちはむし歯で失われる場合が多いのですが、残った歯が少なくなるにつれて歯周病で失われる歯が多くなります。喪失に至るリスクの高い歯は、未処置歯のむし歯・クラウン(冠)装着されている歯・部分義歯の針金がかかる歯(鈎(こう)歯)・歯周疾患が進行している歯などです。歯の喪失を防ぐためには、どのような原因で歯が失われていくかを知る必要があります。ここでは抜歯直前の状態に関する調査や追跡調査から得られた主な疫学的知見を紹介します。抜歯の原因は?ほとんどの歯は歯科医院での抜歯処置を経て喪失に至ります。歯周病が進行して歯がグラグラになり自然に脱落する歯もありますが、歯が失われる場のほとんどは歯科医院と考えて差し支えないと思います。そこで歯科医院で抜歯される歯の直前の状態を調べることにより、歯が失われる原因を明らかにすることができます。【図1】は2005年に全国2000余の歯科医院で行われた全国抜歯原因調査結果です(円グラフは全年齢、棒グラフは年齢階級別)。歯が失われる原因で最も多かったのが「歯周病」(42%)で、以下「むし歯」(32%)、「その他」(13%)、「破折」(11%)、「矯正」(1%)の順でした。このうち「その他」は大半が智歯(親知らず)の抜歯で比較的若い時期に抜歯されます。また「破折」の多くは、外傷など物理的に非日常的な大きな力が作用したものではなく、無髄歯(神経をとった歯)と考えられるので原因は「むし歯由来」とみなすことができます。抜歯原因を年齢階級別にみますと、「歯周病」と「破折」による抜歯は中高年、「その他(多くが智歯)」と「矯正」は若い年代に多く、「むし歯」はどの年齢層でも多くなっています。図1: 抜歯の主原因(全体)と抜歯の主原因別にみた抜歯数(年齢階級別、実数)[1]どの歯が喪失しやすいか?全国抜歯原因調査と同じ年に行われた歯科疾患実態調査による歯ごとの喪失状況を年齢階級別にみると、全体的に歯は奥歯から失われる傾向にあり、上あご(上顎)よりも下あご(下顎)で顕著です。たとえば下顎の第一大臼歯(六歳臼歯)に注目すると、50歳前後(45~54歳)で既に4分の1が失われています。奥歯が失われると、その前方にある歯は噛み合わせを支持する力が弱いので、より失われやすくなるという悪循環を生んでしまいます。いわゆる「出っ歯」の多くは、もともと歯並びが悪い場合もありますが、その多くは歯周病で奥歯が失われて前歯にかかる負担が大きくなったために、歯が傾いてグラグラの状態になってしまった場合が多いのです。今までに行われた疫学研究をまとめますと、以下のような歯は喪失に至るリスクが高いことがわかっています。•未処置歯のむし歯•クラウン(冠)装着されている歯•部分義歯の針金がかかる歯(鈎歯)•歯周疾患が進行している歯なおこのうち「クラウン(冠)装着されている歯」は、この治療法そのものが喪失を高めるということではありません。この治療が施された歯は、無髄歯(神経をとられた歯)である場合が多いため歯の根の先(根尖(こんせん)部)に病変が残っていたりする場合が多いためです。むし歯が進んで神経をとったり(抜髄)・根の治療(根管治療)が行われるようになると、歯は相当のダメージを受けたことになります。このような状態に至らないようにすることが、歯の喪失を防ぐうえで非常に重要といえます。歯周病が原因で抜歯になることが多いということを覚えて下さい。歯周病は急に悪くなるものではなく、徐々に悪化します。そして症状が出てくるとかなり進行していると言う厄介な病気です。症状がなくても普段から歯周病が進行していないか定期的に歯科医院を受診し、お口の健康を検査する意識が重要と言えます!!インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。その時は是非お気軽にいしはた歯科クリニックまでお越し下さい。久喜市 歯科 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき

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