喫煙の口腔への悪影響

こんばんは! いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。 今日は午前中から雨で午後からは風もかなり強くなりました。でも気温は暖かくなんとなくムシムシして梅雨の感じがありました。 今回は喫煙が口腔に与える悪影響についてまとめます。 喫煙のお口(口腔)への影響 お口(口腔)としての特色 タバコ煙が最初に通過するお口(口腔)は、喫煙の悪影響が最初に貯留する器官になります。 すなわち、お口(口腔)に貯留、通過するタバコ煙による直接的影響と血液を介した間接的影響の双方が関わります。 タバコ煙の影響は、歯肉や口腔粘膜の上皮の厚さやその直下の粘膜下組織に分布する血管の分布度に依存します。 一般的に、歯肉は硬く角化し、口腔粘膜の上皮は、口腔底、舌の下、口唇、歯槽粘膜(歯肉の下の部分)で薄く、 硬口蓋(上顎内側)や舌背(舌の側面)で厚くなっています。特に、口腔底粘膜は、物質透過性が高く、薬剤の迅速な吸収を期待して、 薬剤の舌下錠が使用されていることから、タバコ煙の影響を受けやすいことになります。 喫煙の歯周組織への影響 喫煙直後、ニコチンの血管収縮作用により歯肉上皮下毛細血管網の血流量の減少、ヘモグロビン量及び酸素飽和度の低下を起こします。 そして、長期間の喫煙につれて、逆に、炎症を起こした歯肉出血の減少をきたしてきます。 そのため、臨床的には、歯周ポケット(歯と歯肉の隙間)が深く進行した歯周炎であっても、歯周ポケットを検査した際の出血 (プロービング時の歯肉出血、BOP)が少なく、歯肉のメラニン色素沈着(歯肉の赤黒い着色)もあり、 歯肉の炎症症状が分かりにくくなっています。この一見すると健康に見えることが厄介なのです。 歯周病喫煙患者において歯肉出血が少ないことは、疾患の発症や進行の自覚を遅らせることになります。 さらに、ニコチンは線維芽細胞の増殖抑制、付着障害、コラーゲン産生能の低下に作用することから、 臨床的には、歯肉は線維性の(硬い)深い歯周ポケットが形成され、進行していくことになります。 喫煙と歯周組織の破壊については、喫煙者では、BOPが少ないのですが、歯周ポケットの深さ(PD)、アタッチメントレベル (CEJから歯周ポケットの底部までの距離)、歯槽骨吸収がともに大きく、結果歯周炎の罹患率が高く、重度であることが分かっています。 さらに、喫煙は免疫機能に対して抑制的に作用します。ニコチンは、からだを守ってくれる好中球の貪食能や化学走化性を低下させ、 マクロファージによる抗原提示機能も抑制します。また、粘膜面での局所免疫に関与する免疫グロブリンA(IgA)、 細菌やウィルス、薬物に対して生体反応を示す免疫グロブリンG(IgG)の低下をもたらします。 したがって、喫煙は、歯周病の最大の危険因子です。日本歯周病学会の歯周病分類によると、喫煙関連歯周炎と診断されます。 このように喫煙は全身の健康にとって勿論悪影響ですが、歯周病にとっても大変悪影響です。是非これを読んだ方はこの機会に禁煙しましょう。 親知らずの抜歯のこと、インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、 歯周病や虫歯などお悩みのある方はご相談のみでも構いません。 また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら 定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。 その時は是非お気軽にいしはた歯科までお越し下さい。 久喜 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき

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